​​冬の風邪対策に欠かせない「口腔ケア」で始める風邪予防

お口のお悩み・トラブル

冬は空気が乾燥し、気温も下がるため、風邪をひきやすい季節です。
多くの方が「手洗い・うがい」で予防していますが、冬の健康を守るためには、うがいや手洗いに加えて、口腔内のケアで細菌を減らし、口の乾燥を防ぐことが大切です。本記事では、寒い季節に風邪をひきやすくなる理由と、今日からできる口腔ケア習慣についてわかりやすく解説します。

 冬に風邪をひきやすい理由

 乾燥によって粘膜のバリア機能が低下する

冬は湿度が下がり、空気中のウイルスが生存しやすくなる季節です。さらに、鼻・のど・口の粘膜が乾燥すると、本来持っているバリア機能が弱まり、ウイルスが体内に侵入しやすい状態になります。この「乾燥による防御力の低下」が、冬に風邪が流行する大きな理由のひとつです。

寒さや鼻づまりで口呼吸が増える

気温が下がると鼻がつまったり、マスクの影響で息苦しくなったりして、無意識に口呼吸になりがちです。口呼吸では空気が加湿・ろ過されずにのどへ届くため、乾燥したウイルスを含む空気が直接粘膜を刺激し、炎症が起こりやすくなります。口腔内も乾燥し、細菌が増えやすくなる点にも注意が必要です。

唾液量が減り、細菌・ウイルスが増えやすくなる

冬は水分摂取量が減ったり、ストレスや緊張で唾液の分泌が低下しやすくなります。唾液には細菌やウイルスを洗い流す「自浄作用」や「抗菌作用」があるため、唾液が減ると風邪のリスクが高まります。口の中が乾燥すると細菌が増え、のどの粘膜にも負担がかかるため、冬の風邪に繋がりやすくなるのです。

うがいだけでは不十分?口腔ケアが風邪予防になる理由

 口腔内の細菌がのどの炎症を引き起こしやすくする

口の中には常に多くの細菌が存在しており、歯垢(プラーク)1mgには数億の細菌が含まれるといわれます。これらの細菌が増えると、のどの粘膜に炎症を起こしやすくなり、ウイルスが侵入しやすい環境が生まれます。うがいだけでは歯垢は落ちないため、日々の口腔ケアが必須です。

舌の汚れ(舌苔)が細菌・ウイルスの温床になる

舌の表面には細かい溝があり、そこに細菌やウイルスが付着しやすい構造になっています。舌苔が多いと、呼吸のたびに細菌がのどへ運ばれ、炎症や風邪のきっかけになることも。軽い舌清掃を習慣にすることで、細菌の数を大きく減らすことができます。

 唾液の抗菌作用が弱まると感染しやすくなる

唾液には「口の中の細菌を洗い流す」「ウイルスの活動を抑える」など、多くの抗菌・抗ウイルス作用があります。しかし、乾燥やストレスで唾液が減ると、こうした防御機能が低下します。口腔ケアで細菌をコントロールし、唾液をしっかり働かせることが風邪予防につながります。

冬に特に意識したい口腔ケアのポイント

寝る前の丁寧な口腔ケアで細菌を減らす

就寝中は唾液の分泌が少なくなり、口の中で細菌が増えやすくなります。そのため、寝る前には歯磨きやフロス、舌のケアを丁寧に行い、できるだけ清潔な状態で眠ることが大切です。こうした習慣は、睡眠中の細菌増殖を抑え、風邪などの感染リスクを下げることにもつながります。あわせて、ご自身の口腔環境に合ったタフトブラシや歯間ブラシなどの補助清掃用具を取り入れ、磨き残しを減らしましょう。

舌のケアで細菌数を減らす

舌の表面に付着する舌苔は、細菌やウイルスがたまりやすい場所です。1日1回、舌ブラシなどで軽く汚れを取り除くことで、口の中全体の細菌量を効果的に減らせます。強くこすりすぎると粘膜を傷つけるため、優しくなでるように行うのがポイントです。

マウスウォッシュの活用で補助的に除菌する

歯磨きだけでは届きにくい部分の細菌を減らすために、抗菌作用のあるマウスウォッシュを取り入れるのも効果的です。刺激の強すぎるタイプは粘膜を乾燥させることがあるため、アルコール控えめのものがおすすめです。マウスウォッシュはあくまで補助であり、歯磨きと舌清掃が基本であることを意識して口腔ケアに取り入れましょう。

 日常生活でできる「風邪予防×お口の生活習慣」

鼻呼吸を意識して口呼吸を防ぐ

口呼吸が続くと口腔内の乾燥が進み、風邪や歯周病のリスクが高まります。日中は口を閉じる意識を持つこと、夜間は鼻呼吸を妨げる鼻づまりの改善、寝る前の加湿などが効果的です。鼻呼吸を促すトレーニングや、口呼吸防止テープの活用も有用です。

 食生活で唾液の分泌を促す

よく噛むことで唾液がしっかり分泌され、口腔内の自浄作用が高まります。食事には噛み応えのある食材を取り入れたり、レモン・梅干しなどの唾液分泌を促す食材を意識するのもおすすめです。また、ビタミンC・D、亜鉛などは免疫機能のサポートに役立ち、風邪予防にも効果的です。

乾燥を防ぐための保湿ケアを取り入れる

口の中が乾燥すると、唾液の働きが低下し、細菌が増えやすくなります。冬は加湿器で室内の湿度を保ったり、こまめな水分補給、口腔保湿ジェルやスプレーを活用したりして、口内の乾燥を防ぐことが風邪予防に効果的です。また、外出時のマスクは乾燥防止にも効果的。夜間は濡れマスクの使用で、のどの保湿をサポートできます。

冬の健康を守るために ― 手洗い・うがい・口腔ケアを習慣化しよう

冬は風邪や感染症が広がりやすい季節ですが、手洗いやうがいに加えて、口腔ケアを取り入れることは風邪予防にとても効果的です。
口腔ケアは歯や歯茎のためだけでなく、全身の免疫機能を支える役割もあり、特に乾燥しやすい冬には大切な習慣です。こまめな水分補給や加湿、鼻呼吸を意識するなど、毎日の生活に少しずつ取り入れるだけで効果が高まります。
家族みんなの健康を守るためにも、「手洗い・うがい・口腔ケア」をセットで続けていきましょう。